【第6回】スライドはどう作るのか?
フラットトラックを始めた方から、
「スライドって意図的に作るものですか?」
「それとも結果として起きるものですか?」という質問をいただくことがあります。
これは、自分の中ではどちらも正解だと思っています。
ただ、競技によって考え方は少し変わります。
スライドは“結果”なのか?
例えばロードレースの場合。
基本的には、タイヤのグリップを最大限使った結果として、スライドが起きます。
限界域に入った先で発生する現象なので、無理に作ろうとするものではありません。
グリップを使い切った結果として、自然に起こるものだと思います。
オフロードの場合は?
オフロードでは少し考え方が変わります。
フラットトラックもそうですが、滑ることを前提に走る競技です。
場合によっては、あえてリアタイヤを滑らせて、コーナーリングスピードを作ることもあります。
バイクの向きを変えるためにリアを流す。
ここはロードレースとの大きな違いだと思います。
リアを流すきっかけは?
基本的にはアクセル操作です。
ただし、単純にアクセルを開ければいいというものではありません。
車体の向き。荷重の位置。サスペンションの状態。
そういった条件が整ったタイミングでアクセルを入れることで、リアタイヤが動き始めます。
自分は、そのタイミングを大切にしています。
アクセルの開け始めで意識していること
これは毎回同じではありません。
路面も違いますし、バイクの動きも毎周変わります。
今バイクがどんな状態なのか。リアタイヤにどれくらい荷重が乗っているのか。
そういったことを感じながら、アクセルを開けるタイミングを決めています。
アクセルはオンかオフかのスイッチではなく、バイクと対話するためのものだと考えています。
バイクの動きに対して返事をするような感覚です。
フロントが逃げる原因は?
フロントタイヤが滑ると、フロント側に原因があると思われがちです。
でも実際は、リアタイヤの使い方に原因があることも少なくありません。
動力の伝え方が乱れていたり、リアタイヤがうまく仕事をしていなかったりすると、
その影響はフロントにも現れます。
フロントだけを見るのではなく、車体全体のバランスを見ることが大切だと思います。
初心者がスライドで失敗する理由
スクールでもよく見かけるのが、ブレーキをかけすぎてしまうケースです。
止めようとする意識が強くなりすぎると、必要以上に減速してしまいます。
すると荷重が不安定になり、タイヤがうまく働かなくなります。
スライドは力で作るものではなく、流れの中で生まれるもの。
まずはバイクの動きを感じることが大切だと思います。
まとめ
スライドは特別なテクニックというより、
バイク・路面・ライダーの動きが揃ったときに生まれる状態だと考えています。
無理に作ろうとするのではなく、その状態を作れるようになること。
そこが上達への近道なのかもしれません。

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